四六判並製208頁 定価1,650円(税込)
著者は、生後3カ月で聴覚を失い、現在もまったく耳が聞こえない。自分自身が話す声も聞こず、どう発音しているのかもわからない。しかし、今、言葉を語れるようになり、人の話し言葉や気持ちを深く受けとめ、理解することができるようになった。そして、歯科技工士としての仕事をしながら、大学で教鞭を執り、全国各地、海外でも講演活動を続けている。その原動力の秘密とは ――?
障害を持つお子さんのご家族、そして痛みや悲しみを抱えて生きるすべての人に、深い勇気と希望を与える書。
聴覚障害者が生きているのは無音の世界です。
自分から世界に触れてゆこうとしない限り、孤独で一人ぼっちの世界で生きるしかありません。
お腹がすいても、体調が悪くなっても、苦しい、悲しい、寂しい…… そのすべての感覚や感情を伝える術がないのは、とてもつらいことです。
耳が聞こえないというハンディを背負い、ただその重さに耐えるだけの人生を送っていても不思議ではなかったのに、想像もしなかった新しい人生と新しい仕事が開かれたのはなぜなのか。
この本で、ぜひそのことをお話しさせていただきたいと思います。
(本文より抜粋)
1955(昭和30)年、北海道函館市に生まれる。日本聾話学校を経て、東京教育大学附属聾学校(現・筑波大学附属聴覚特別支援学校)歯科技工科を卒業。現在、歯科技工士として日本タイコニウムで働くかたわら、母校の筑波大学の非常勤講師として、歯科技工の指導にあたる。また、全国の多くの学校や企業、各種団体などで、精力的に講演活動を行っている。
2013年にはアメリカ・サンフランシスコでも講演し、大きな反響を呼ぶ。
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